Chateauneuf du Papeの頂点 Saint Prefert訪問 (営業 池松 絢子)

Chateauneuf du Papeの頂点 Saint Prefert訪問 (営業 池松 絢子)
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駆け足ではありましたが、Cote Rotieへ北上する前に、Chateauneuf du Papeを訪問しました。目的はフィラディスが誇るトップ生産者Saint Prefertです!師匠アンリ・ボノ―と肩を並べ、いまやChateauneuf du Pape屈指のドメーヌとなっています。


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ドメーヌはChateauneuf du Papeの南部Le Serraというリューディの近くに位置します。7年程前に訪問した際には、まだ自宅の敷地にちょっとした醸造施設があるという印象だったのですが、今回の訪問で驚きました。ドメーヌ全体が新築されて、すっかりきれいになり、従業員の姿も数名ありました。醸造施設も改良され、畑も徐々に拡大して現在は 26haにまで増えており、ドメーヌの順調さが垣間見えました。

訪問は収穫の直前でした。もう畑でやるべきことはやりきって、後はタイミングを見極めるだけ…といった緊張感と穏やかさが共存する雰囲気の中で、当主イザベルは私たちを迎えてくれました。写真は収穫一週間前のルーサンヌです。 “ルー”は紫という意味。果皮がやや紫がかっているのがおわかり頂けますでしょうか。こちらを試しに一粒食べてみましたが、種まで熟して、豊潤な味わいでした。お隣に植わっていたクレレットは皮が厚く強い品種です。成熟はルーサンヌより遅く、同じく一粒噛んでみると、種の渋みの青さに思わず顔がゆがむほどの違いでした。

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セラーでもう間もなく日本にも入荷してくる 2012年の白と、2011年の赤を試飲しました。

昨年お届けした 2010 年は全ての要素が強い熟成向きの偉大な年でしたが、間もなくお届けする 2011 年はフルーティーでチャーミングな年になったと、彼女は言っています。タンニン量は2010年程多くなく、Auguste FavierもCharles Giraudも、共に早くから楽しめる味わいになっていました。10 月まで暑く日焼けをするほどだったとのことなので異常な秋ですが、雨は非常に少なかったそうです。2012 年は 7 月と 8 月の雨が少なく 9 月に少し降っただけで収量がとても少ないと教えてくれました。2012 年の白も 2011 年の赤も期待を裏切らない素晴らしい出来でしたので、ぜひご案内を楽しみにお待ち頂ければと思います。

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熟成ワインの魅力(後編)

熟成ワインの魅力(後編)

前編では、ワインの熟成が単なる時間の経過ではなく、構造的・化学的な変容プロセスであることを解説しました。そこには、果実味やタンニン、酸などの要素が複雑に絡み合い、時間とともに香りや味わいの深みが増していく神秘がありました。 もに香りや味わいの深みが増していく神秘がありました。 後編では、まずはワインの色調変化から解説し、長期熟成に適した品種や産地の特性を整理します。あわせて、品質を左右する熟成環境──保管方法や温度・湿度管理の要点についても、具体的に見ていきます。 4. 色の変化:時が刻むワインの色調の移ろい ワインの外観、特にその色調は、熟成度合いや健康状態を判断するための重要な視覚的手がかりとなります。熟成のプロセスは、ワインに含まれる色素成分(赤ワインではアントシアニン、白ワインではフラボノイドなど)が、酸化、重合、分解といった化学変化を経ることで、色調に顕著な変化を引き起こします。 赤ワインの色の変化: ・若年期(Young): 若い赤ワインは、紫や濃いルビーの色調を呈することが多く、鮮やかで密度の高い印象を与えます。特に若いカベルネ・ソーヴィニヨンやシラーな

By YURI ASAHARA
熟成ワインの魅力(前編)

熟成ワインの魅力(前編)

「熟成」。ワインの世界において、この言葉は単なる時間経過以上の、複雑で深遠な意味合いを持ちます。若々しいワインが瓶の中で静かに変容を遂げ、新たな香りと味わいを獲得していくプロセスは、多くのワイン愛好家を魅了し、探求心を刺激してやみません。しかし、熟成の本質とは何か?どのような要素がワインに長期の熟成能力を与え、その過程でどのような変化が生じるのか?そして、そのポテンシャルを最大限に引き出すための理想的な環境とは? 今号と次号のコラムでは、ワインの熟成という多岐にわたるテーマを、6つの主要な側面から深く掘り下げていきます。熟成の基本的なメカニズムから、熟成ポテンシャルを持つワインの特徴、香りや色調の変化、品種やテロワールの影響、そして熟成環境を左右する保管方法まで、ワインが時を経て見せる神秘的な変容の核心に迫りながら、熟成の奥深い世界を探求していきましょう。 1. 熟成とは何か?:ワインが遂げる変容のプロセス ワインにおける「熟成」は、単なる「古くなること」とは一線を画します。それは、瓶という閉鎖された環境の中で、ワインに含まれる無数の化合物が、酸素との微細な相互作用や、互いの

By a.watanabe
太陽光の重要性を探るー“あるかないか”ではなく“どう与えるか” (ソムリエ 織田 楽さん寄稿)

太陽光の重要性を探るー“あるかないか”ではなく“どう与えるか” (ソムリエ 織田 楽さん寄稿)

「ワインは太陽の光に満ちた水である。―― Le vin est de l’eau emplie de soleil.」 これは、ワイン造りにおける太陽光の重要性を表したフランスのことわざです。 太陽の光がなければブドウ樹は成長せず、果実も実らず、そして熟すこともありません。光は光合成の必須要素であり、ポリフェノールの蓄積を促し、香り成分の形成にも深く関わっています。さらに、太陽がしっかりと降り注ぐ環境では湿度が低く保たれるため、カビによる病害の発生が抑えられ、健全な果実の収穫にもつながります。 しかし、太陽光の恩恵がブドウの品質にとって“絶対条件”だった時代と比べ、現代の多くの産地では状況が変化しています。今では、過剰な日射はむしろ品質を損ねる要因となり、世界各地で見られる「日焼け果」や「萎れ果」はその象徴的な例です。 本稿では、11月に筆者が訪れたチリのワイン産地でのインタビューを交えながら、太陽光がもはや単なる“恵み”ではなく、ブドウの品質を左右する「最適化すべき必須条件」となっている理由を探っていきます。 葉への作用―光合成 光・二酸化炭素・水を必要とする光合成におい

By a.watanabe