『Charles Joguet カップ』結果発表!!優勝&フィラディス特別賞に選ばれた、シノンにマリアージュするレシピとは?

『Charles Joguet カップ』結果発表!!優勝&フィラディス特別賞に選ばれた、シノンにマリアージュするレシピとは?
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今回のコラムプロでは、今夏に実施したレシピコンテスト『Charles Joguet カップ』の結果発表をお届けします!

本コンテストは、世界屈指のカベルネ・フランを生み出すワイン産地、ロワール地方シノンで神様と称されるシャルル・ジョゲの「シノン・シレーヌ」にマリアージュするお料理をテーマに開催し、多くの創造力豊かなレシピが集まりました。厳正なる審査を経て、見事なペアリングを披露した優秀作品が決定いたしましたので、講評とともにご紹介します。

👑 優勝 👑

大和芋とベーコンのオーブン焼き、トリュフと山椒の香り製作者:ヒメさん 様

■マリアージュのポイント
素朴になりがちな大和芋をオーブンで焼き目を付けて明るいテイストにする事で繊細なシノンに合わせてみました。また、隠し味の山椒とトリュフソルトがより複雑なシノンに寄り添います。

■材料・大和芋 60g ・ベーコンみじん切り 30g ・山椒 適量 ・胡椒 適量 ・オリーブオイル 大さじ1 ・トリュフソルト 適量 ・粉チーズ 適量 ・オリーブオイル 少々(耐熱皿に塗る用)

■作り方
①耐熱皿にオリーブオイルを塗っておく。
②大和芋は2〜3ミリの輪切りに切る。
③ベーコンみじん切り30g、山椒を適量、胡椒を適量、オリーブオイル大さじ1を混ぜておく。
④①の耐熱皿に②を重ならないように並べ、オリーブオイルを全体に軽く回しかける。トリュフソルト適量振りかけ③をまんべんなくトッピング。最後に粉チーズをかけて余熱しておいたオーブン(トースターでも可能)に入れ表面に焦げ目が付いたら完成。

【 講評 】
シノンの柔らかなテクスチャーと大和芋のねっとり滑らかな食感がぴったり!ベーコンの脂の甘味やふくらみもワインと繋げてくれる要素になっていました。また、山椒がシノンのグリーンノートと非常に良く合い、ふんわり香るトリュフとともに素晴らしいアクセントとして全てを引き立てていました。
シンプルなお料理ながら、大和芋を切る厚さから食材の種類や分量まで緻密に計算されており、まさにシノン・シレーヌに合わせるための唯一無二のレシピだと感じ、優勝に選出させていただきました。

🌟フィラディス特別賞🌟

カジキマグロのシチリア風ソテー製作者:森内 宣広 様

■マリアージュのポイント
カジキマグロのボリューム感とソースのテクスチャーをワインと同調させます。

■材料
・カジキマグロ 60g 1枚
・塩 適量
・白こしょう 適量
・薄力粉 適量
・オリーブオイル 大さじ1+仕上げ用 大さじ1
・薄力粉 少々

[A]
・ケーパー 15g
・黒オリーブ 10粒
・ミニトマト 3個(みじん切り)
・ピーマン 1個(みじん切り)
・にんにく 1かけ
・パセリ 少々

■作り方
①カジキマグロは両面に塩、白こしょうを振り、下味を付ける。ケーパー、黒オリーブ、ミニトマト、ピーマンはみじん切りにする。
②カジキマグロの切り身の両面に薄力粉を薄くまぶし、オリーブオイルをしいて強火で熱したフライパンに入れて焼く。フライパンがしっかり温まってから身を入れるのがポイント。
③1分ほどで裏返し、さらに30秒ほど火を通したらバットに取り出し、アルミホイルをかけて余熱で火を通す。
④フライパンの油をキッチンペーパーなどで拭き取り、[A]を加えてソースを作る。2分ほど火にかけたら③のかじきまぐろの身をフライパンに戻す。
⑤火から下ろし、器に盛りつける。仕上げにパセリ、オリーブオイルをかけて完成。

【 講評 】
カジキマグロの脂が乗った身のふんわりした食感とシノン・シレーヌのテクスチャーが同調していて心地良く、ソースのピーマンがワインのグリーンなニュアンスととても合いました。また、お料理の複雑さと、ワインの持つ様々な香りや酸味、果実味などの要素が引き立て合い、ワインと料理双方の甘味や旨味を増幅させてより美味しく感じさせてくれました。
お肉系のレシピが多かった中、お肉よりも脂が程よく乗った魚の方がシノンには合うと実感できた素晴らしいレシピでした。


優勝とフィラディス特別賞は以上の2つでしたが、本当に素晴らしいエントリーが多く、審査員を悩ませたレシピがたくさんありました。惜しくも賞には選ばれませんでしたが特に素晴らしかった2つをご紹介します!

次点①

ピーマンの肉詰め製作者:かねしん 様

マリアージュのポイント
カベルネ・フランの青さとピーマンを、ボディとお肉を合わせてみました!

■材料
・ピーマン 3個
・薄力粉 適量
・合いびき肉 130g
・玉ねぎ 1/4個
・卵 半分
・パン粉 10g
・牛乳 大さじ半分
・塩麹 大さじ半分
・ドライバジル 小さじ1
・粉チーズ 大さじ半分
・オリーブオイル 小さじ1
・白ワイン 70ml

[ソース]
・ケチャップ 大さじ1
・しょうゆ 大さじ半分
・バター 5g
・蜂蜜 小さじ半分

■作り方
①ピーマンは半分に切って種を取り、玉ねぎをみじん切りにする。
②ボウルに合いびき肉を入れ、氷水に当てながら捏ねる。
③玉ねぎ、卵、パン粉、牛乳、塩麹を入れてよく混ぜ合わせ、ドライバジルと粉チーズも加え、しっかりともみ込む。
④ピーマンの内側に薄力粉をまぶして肉だねを詰める。肉だねを詰めたピーマン同士をくっつけて、元の形に戻す。
⑤オリーブオイルを引いて中火で熱したフライパンにピーマンを入れ、転がしながら全体に焼き色を付ける。
⑥白ワインを加えたらフタをし、5分ほど蒸し煮にする。
⑦ケチャップ、しょうゆ、バター、蜂蜜を加えてソースを煮詰め、ピーマンに絡める。5分ほど蒸し煮にし、ピーマンの肉詰めにソースをかけながら味を染み込ませる。

【 講評 】
ピーマンとカベルネ・フランの相性の良さから、ピーマンを使ったレシピは数多くエントリーがありましたが、その中で最も優れていた一品。肉だねの柔らかさとワインのテクスチャーが良く合っており、甘味のあるソースがワインの果実味や甘やかなニュアンスと同調していました。

次点②

うなぎ蒲焼 〜超ズボラに王道ペアリング!〜製作者:ぼんやすきー 様

マリアージュのポイント
◯オーセンティックな組み合わせを最小の労力で実現!!
◯繊細なシノンに合わせるべく、余分なタレを拭き取るのがポイント!!

■材料
・スーパーのうなぎ蒲焼 1尾
・山椒 適量

■作り方
①スーパーのうなぎ蒲焼を用意し、そこに付いている余分なタレをキッチンペーパーで拭き取る。拭き取った後、タレがほんのり残る程度に。
②①をお好みの大きさにカット。
③②に山椒を適量振りかけて完成。

【 講評 】
なんと、うなぎの蒲焼に山椒を振りかけただけ(失礼をすみません…)のレシピが堂々のランクイン!!!これが絶妙に合ってしまったのです。。
うなぎの脂の乗った身の食感や甘味、油分にワインのボリューム感やテクスチャーがマッチするとともに、山椒がワインの香りととても合っており、最高のマリアージュでした。


多彩なお料理レシピが出揃いましたが、いかがでしたでしょうか?
シノン・シレーヌに合わせるポイントとして、お料理の食感が柔らかく、適度な油分があること、また食材に土っぽいニュアンスがあるもの(大和芋やうなぎ)が選ばれていました。そして香りがとても重要であり、やはり山椒やピーマンがとても良い働きをしてくれることも分かりました。

シャルル・ジョゲはシノンの神様とも評されるワイナリーであり、一度お飲みいただければそのおいしさを実感いただけると確信しているのですが、なかなか人気に火が付かず、私どもフィラディスでも苦慮しておりました。
今回入賞したレシピはいずれも簡単に作っていただけるものですので、ぜひ「シノン・シレーヌ」とともにお試しいただき、たくさんの方にその素晴らしさを体感していただけたら嬉しく思います。

最後になりましたが、今回ご応募くださった皆さまには、この場を借りて御礼を申し上げます。誠にありがとうございました!!

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