ワイン解説
【醸造工程を識る】第2弾 : フィルター(バイイングアシスタント 谷川 涼介)
今回のニュースレターは、「フィルター」がテーマです。自然派ワインがブームになり「ノンフィルター」という言葉を目にする機会が随分と増えましたが、飲み手の間では依然として「フィルターをしているのか、していないのか」のみに焦点が当たりがちではないでしょうか。 フィルターの工程は醸造において非常に重要な意味を持ち、使い方によってはワインを生かしも殺しもします。そこで、今回は一般的なフィルターのフローや種類、使用のタイミングを今一度見直し、それぞれのメリットとデメリットを知ることで、生産者たちがどういった目的で使い分けているのかを探っていきます。 フィルターの目的とタイミング そもそもフィルターの目的とは何でしょうか。ここではシンプルに、ワインに含まれるたんぱく質などの目に見えない固形物や酵母などの微生物を取り除き、瓶内でバクテリアによる汚染や残留酵母による再発酵を防ぐこと、だと考えます。 フィルターを使うタイミングとしては、アルコール発酵前から発酵後と、瓶詰めの直前に行うのが一般的です。それぞれの段階の果汁の状態と取り除きたい物質の性質やサイズに応じて、生産者たちは様々なサイズの気孔(液