ワイン解説
ワインにおける土の世界(バイヤー 山田篤典)
「ワインの世界がブドウ品種に牛耳られるようになったのはここ30年ほどである」 ある書籍の中でこのような文言を見てはっとさせられました。確かにワインを勉強している私たちは、レストランなどでワインをオーダーする時、ブドウ品種を聞いてワインの味わいを想像してしまうことが多いかと思います。それはおそらく、ブドウ品種が持つ個性というのはある程度普遍性があると考えているからではないでしょうか。 しかしワイン生産において、普遍的な要素はブドウ品種の他にもあります。天候は毎年変化します。人が行う栽培、醸造、熟成も毎年あるいは代替わりによって変化します。 それでは、テロワールにおいて普遍的なものは何なのかと考えた時、出てくる答えの一つに土壌が思い浮かびます。 土壌が完全に普遍的かと言われるとそうではありません。今から数千年~数万年と経てば、きっと変化はあることでしょう。ただ、私たちが生きるせいぜい百年くらいであれば、普遍的と言って良いでしょう。 今回のニュースレターではそんな土壌にフォーカスして、栄養素・pH値・粒子・母岩の性質という4つの観点から土壌を分類・分析し、それぞれの役割・特徴などに関