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若手ソムリエ応援プロジェクト『テイスティングとヴィンテージの考え方』セミナーを大公開!(講師 大越 基裕氏)

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若手ソムリエ応援プロジェクト『テイスティングとヴィンテージの考え方』セミナーを大公開!(講師 大越 基裕氏)

フィラディスでは、2013年の創立10周年を機に【若手ソムリエ応援プロジェクト】を立ち上げ、未来のワイン業界を担う若手の育成に力を入れています。 今回は、プロジェクトの一環として昨年実施した『ソムリエ基本スキルUPコース』の中から、『テイスティングとヴィンテージの考え方』セミナーの内容をご紹介します。 講師は、ワインテイスターとして活躍中の大越基裕氏です。 【Ⅰ. テイスティング】 ソムリエにとってテイスティングとは、何となく・・・といった曖昧なものではいけない。なぜ余韻が長いのか、何故酸が高いのかをロジカルに考え、ワインの味わいを明確にお客様に伝える必要がある。 こうしたロジカルテイスティングは、「タンニン量が○○だから、△△の厚さで□□の脂のお肉に合う」といったように、マリアージュをまとめ上げる際にも役立つ。第三者の人に分かりやすく説明するには、自信を持ってロジカルに話が出来ることが大切になる。そのためには、比較対象となるワインの情報を仕入れられるだけ仕入れ、経験値として自分の中に持たねばならない。ソムリエにはワインのチェックという素晴らしい機会が与えられているので、絶対に活

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特別セミナー 『ワインの欠陥(オフ・フレーヴァー)』(講師: 大越 基裕氏)

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特別セミナー 『ワインの欠陥(オフ・フレーヴァー)』(講師: 大越 基裕氏)

ワインを扱う方であれば、どうしても避けられないのがワインの欠陥(オフ・フレーヴァー)です。 今回は、代表的な6種類の オフ・フレーヴァーがどのような香りを持ち、何故その香りが生まれるのかを解説したセミナーの内容をご紹介します。 監修は、ワインテイスターとして活躍中の大越基裕氏です。 【オフ・フレーヴァーが少しでもあったらNGワイン?】 今回はオフ・フレーヴァーを取り上げるが、まず最初に、オフ・フレーヴァーがある=悪にすることにはあまり賛成できない。醸造学的に微生物などの影響を受けて生まれてしまうオフ・フレーヴァーは、それだけを嗅げばあまりいい香りではないが、ワインの中に少しだけ紛れているだけなら必ずしもオフではないことが多い。 ※ブショネは除く 香水などにもみられる事だが、良い香りだけで構成されているものは総合的には大して良い香りにはならない。良い香りとそうでもない香りが混ざっている方が、総合的に良い香りになることが多い。例えば、シャネルのNo.5という香水は発売以来長く支持されているが、発売当時とても画期的で新しい技術の窓を開いたとされるものだった。それは、これが初めて単体で嗅

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フィラディス実験シリーズ第10弾『ワインの「添加物」徹底研究 Part 2 -SO₂(二酸化硫黄)』 (営業 中小路 啓太)

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フィラディス実験シリーズ第10弾『ワインの「添加物」徹底研究 Part 2 -SO₂(二酸化硫黄)』 (営業 中小路 啓太)

前回の添加物実験ではタンニン、アラビアガム、補糖、補酸などの添加物に関して取り上げました。今回のテーマはワインの添加物として最もメジャーな「酸化防止剤=SO₂(二酸化硫黄)」です。 添加物の中でもその使用に関して議論されることが多い酸化防止剤ですが、その添加量によって味、香りにどういった変化が起きるのかに焦点を当てて実験を行いました。 【SO₂ 概要】 ●そもそもSO₂ とは何か? まずは、「酸化防止剤」と「SO₂」について概要をまとめたいと思います。 「酸化防止剤」は、食品やボディーソープなどの化粧品を酸化から防ぐことを目的としており、たくさんの種類があります。 例えば、ビタミンC、ビタミンE、カテキンなど意外と身近なものも使用されていますが、これらは抗酸化作用を持っており、食品に加えた場合には食品衛生法の定めによって「酸化防止剤」と表示することが義務付けられています。 そんな数ある「酸化防止剤」の中でワインに添加されることが多いのがSO₂です。SO₂には形状違いで亜硫酸や亜硫酸塩などがありますが、SO₂(二酸化硫黄)は気体、亜硫酸はSO₂を溶かした水溶液(ワイン)の中に存

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ワイン樽特集 第2弾 『樽はワインの味わいにどんな影響を与えるのか』 (営業 加藤 武)

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ワイン樽特集 第2弾 『樽はワインの味わいにどんな影響を与えるのか』 (営業 加藤 武)

前号のニュースレターでは、ワイン生産に欠かせない樽について、オーク材やその産地、樽メーカーの違いから製造工程まで、意外と知られていない正しい情報を整理してお届けしました。   今回はワイン樽が及ぼす味わいの変化がテーマです。 昨年のスペイン出張で生産者を訪問した際に、同じベースワインを産地が違う3種類のオーク樽でそれぞれ熟成させた ワインの比較試飲と、異なる樽メーカーの樽で熟成させたものを試飲するという貴重な体験をしてきましたので、そこで学んだことをお届けしたいと思います。 樽(オーク)の違いによる味わいの変化   リオハ Valenciso 昨年より弊社が取扱いをしているリオハのバレンシソを訪問した際に、同じベースのワインをフレンチオーク、アメリカンオーク、ロシアンオークの3種の樽でそれぞれ熟成させたものを試飲することができました。 バレンシソで使用する樽メーカーはRadouxラドー社の一社のみ、そして樽の焼き加減は全てミディアムローストということで、オークの産地以外は全く同じ条件でのブラインド試飲でした。ちなみにブラインドだったので3種を当てようとしましたが、私は一つも当てる

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熟成前酸化 プレマチュア・オキシデーションの原因とは?(営業 加藤 武)

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熟成前酸化 プレマチュア・オキシデーションの原因とは?(営業 加藤 武)

フランス・ブルゴーニュでは、プレマチュア・オキシデーションについて大変興味深い話を生産者から聞くことが出来ました。 今回訪問したのは、Arnaud Tessierアルノー・テシエと並び今ムルソーで最も注目されている生産者、Pierre Boisson Vadot ピエール・ボワソン・バドの現当主ベルナール・ボワソン氏です。 プレマチュア・オキシデーションPremature Oxidation(以下、PMO)はプレモックスやザ・ポックス等と略されて呼ばれており、熟成前酸化(=劣化)の状態のことを指します。特に2000年代に入って強く問題視されており、ワインを扱う皆様は実際にこの状態に陥ったワインに出会ったことがある、あるいはPMOの解説や原因について書かれたものを読まれたことがあるのではないかと思います。 PMOが起こる原因については多くの評論家や生産者が言及していますが、未だに全てが解明されていないのが現状です。そんな状況の為、今回私がその正解を発表します!!という訳にはいきませんが、一生産者の見解として納得させられる所が多かったのでお伝えさせていただこうと思います。 【PMOの

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『ワイン樽』4つの有名メーカーを徹底レポート!(代表取締役社長 石田 大八朗)

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『ワイン樽』4つの有名メーカーを徹底レポート!(代表取締役社長 石田 大八朗)

昨年のコルクのお話に続いて、ワインにとってとても身近な存在でなんとなく知ってはいるけど、実はあまり整理できていないという方も多いと思われます、樽についてご紹介したいと思います。今回は複数の樽メーカーを訪問してまいりました。 【オーク材と産地の違い】 まずは基本的なところでオーク材とその産地の違いから復習しましょう。 日本語では樫(かし)の木と訳されますが、実際ワイン樽として使用されるオークは、日本でも見かけるいわゆる樫の木ではなく楢(ぶな)の木を指します。どちらもブナ科ですので英語ではオークと総称されるようです。またオーク以外で珍しいところではアカシアの樽というのも存在し、材質としてオークより固いという特徴があり、その分気品のあるフレーヴァーが得られるため、白ワインの熟成に向くそうです。 オークの木はフランスやアメリカ、オーストリアなどが有名です。それ以外にもヨーロッパや北米に広く分布しており、ルーマニアやクロアチアなどの東欧諸国、ロシア等の北欧、ドイツなどで栽培されています。 緯度の高いロシアなどでは木材の生育が遅く、同じ大きさになるまでフランスと比べてより長く時間がかかり

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ワイン主要評価誌 最新事情(ファインワイン担当 曽束 仁寿)

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ワイン主要評価誌 最新事情(ファインワイン担当 曽束 仁寿)

現在、弊社でお送りしている『在庫リスト』の備考欄に評価点を記載しているワイン評価誌は、「WA (Wine Adovocate ワイン・アドヴォケイト)」、「IWC (International Wine Celler インターナショナル・ワイン・セラー)」、「AM (Allen Meadow アラン・メドー)」、「WS (Wine Spectator ワイン・スペクテイター)」、「RJ (Richard Juhlin リチャード・ジューリン)」「MB (Michael Broadbent マイケル・ブロードベント)」の6誌です。 これらの評価誌を改めてご説明させて頂くとともに、少しずつ変わりつつあるジャーナリスト業界の最新情報をお送りします。 Wine Adovocate ワイン・アドヴォケイト 「WA」は皆さんご存じのWine Adovocate、いわゆるパーカーポイントです。創刊以来、外部からの影響を排除するため広告を受け入れずに評価を行っています。元々はロバート・

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【フィラディス実験シリーズ第8弾】ワインの「添加物」 徹底研究 Part 1 -タンニン・アラビアガム・補糖・補酸(営業 松本 好平)

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【フィラディス実験シリーズ第8弾】ワインの「添加物」 徹底研究 Part 1 -タンニン・アラビアガム・補糖・補酸(営業 松本 好平)

今回の実験のテーマは、耳にしたことはあってもその実態はよく知られていない、ワインに加えられることのある「添加物」についてです。代表的ないくつかの添加物を取り上げ、実際にワインの味わいにどのような影響を与えるのかを検証してみたいと思います。 多くの方が“ワインの添加物”と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、ワインの裏ラベルに記載のある「酸化防止剤(亜硫酸塩もしくは二酸化硫黄、SO₂)」ではないでしょうか?その使用の是非が議論されることも多いSO₂。こちらについては、年明けにも『添加物実験 Part 2』として集中的に取り上げますので、少々お待ちください。 今回の『添加物実験 Part 1』では、ワインの味わいを変える目的で加えられる 添加物を取り上げたいと思います。 【実験に使う添加物】 ワインの味わいに変化を与える添加物として、代表的な以下の 4つを実験していきます。 (1)タンニンの添加 (2)アラビアガムの添加 (3)補糖 (4)補酸 今回は某ワイナリーに無理を言って協力いただき、(1)~(4)の4つの添加物を加えたワインを特別に作ってもらいました。添加物を加えずに瓶詰

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『天然コルク』生産の現場を徹底レポート! 世界最高峰のコルクメーカー トレスカス社取材(代表取締役社長 石田 大八朗)

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『天然コルク』生産の現場を徹底レポート! 世界最高峰のコルクメーカー トレスカス社取材(代表取締役社長 石田 大八朗)

ニュースレターを創刊してからはや4年が経過いたしました。 皆様からお寄せいただくお言葉に励まされながら、スタッフの協力もあって続けてきましたが、毎回お題を考えるのも実は一苦労です。何か新しいネタはないかと頭を悩ます中で、意外と知られていないワイン周りのことをご紹介すれば皆様のお役に立てるのではないかと思い至りました。通常産地訪問レポートは同行したスタッフが担当するのですが、今回は私・石田が単独で取材しました、コルクの“ホント”をご紹介したいと思います。 コルクの産地 全世界でのワイン用コルク生産量は年間約30万トン。近年、シンセティック・コルク(合成樹脂などで作られた人工コルク)やスクリューキャップが増えてきたとはいえ、いまだに全世界のワインの65%(ちなみにフランスワインに限れば73%)はコルクが使われています。 コルクというと、真っ先にポルトガルが思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか?コルクガシの産地を見てみますと、やはり有名なだけあってポルトガルが50%以上のシェアを占めていて、次にスペインが約30%と、この2ヶ国で8割のシェアとなります。それ以外では、右表の通り地中海沿

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特別セミナー『テロワール概論 ~テロワールを理解する~』(講師:大越 基裕氏)

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特別セミナー『テロワール概論 ~テロワールを理解する~』(講師:大越 基裕氏)

2015年第1号となる今回は、元銀座レカンシェフソムリエでワインテイスターとして活躍中の大越基裕氏に、弊社スタッフ向けとして監修頂いたテロワール概論セミナーの内容をご紹介いたします。 ワイン生産者、特にヨーロッパの生産者たちは、自身のワインやワイン造りを語る時には必ずテロワールに言及します。なぜなら、テロワールによって味わいが左右されるからです。 テロワールを理解すると、試飲しなくてもある程度その味わいを予測することができるようになります。ワインの理解に近づくためには、テロワールを知ることは非常に重要なのです。 しかし、テロワールは非常に複雑かつ難解で、こうだからこう、といった明確なことが言い切れない部分も多々あります。その半面、分かっている部分もあります。今回は概論として、大まかにテロワールを構成するものや重要な要素を解説します。 【テロワールとは】 フランス語の「テリトワール」という区画を表す言葉が語源です。 ヨーロッパでは特に何(どんなブドウ品種)で作ったかより、どこで作ったかを重要視しています。ラベルに記載されるのも、畑の名前や村の名前ですし、AOCなどの規定はその

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第1回若手ソムリエ応援プロジェクト 『マリアージュ理論セミナー』の講義内容を公開します!

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第1回若手ソムリエ応援プロジェクト 『マリアージュ理論セミナー』の講義内容を公開します!

今回のニュースレターでは、フィラディスが設立 10周年を機に今年度よりスタートしました“若手ソムリエ応援プロジェクト”の第1回目の内容を、ご参加頂けなかった方々にもお伝えしたいと思います。第1回では、元銀座レカンシェフソムリエ大越基裕氏を講師に迎え、マリアージュセミナーを開催しました。感性や地方性だけに頼らない理論的なマリアージュの考え方を解 説した内容は、ご参加頂いた方々から高いご評価を頂きました。 マリアージュを考えるにあたって、まず“味わい”というものをきちんと理解しなければなりません。 味わいとは? 五味(酸味・甘味・塩味・苦味・旨味)、刺激(渋味・辛味)、フレーバー 味わいとは、酸味、甘味、塩味、苦味、旨味の五味で構成されています。 舌の上にこれらを理解する受容体があって、きちんとそれを味として認識することが出来るのが五味です。旨味に関しては、2000年に初めて受容体があることが世界的に認められました。それ以外に味わいには、刺激があります。渋味と辛味はよく五味の一種に間違われますがこの二つは味というよりは刺激です。ワインのタンニン、渋味は刺激になります。舌が渋味と

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ドイツワイン好きのつぶやき (バイヤーアシスタント 桐山 真実子)

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ドイツワイン好きのつぶやき (バイヤーアシスタント 桐山 真実子)

数十年も前からドイツワインは日本に輸入されていますが、何故かいまだに日本ではマイナーな存在です。個人的にはとても好きで、お財布が許す限り追いかけたい生産者もいるのですが、いかんせん日本のワイン総輸入量に占める割合は年々減少しており、2010年の時点でたった2.2%…。量的には10年前のほぼ4分の1です。欲しいワインは日本で入手するのは難しい銘柄ばかりなので、ドイツに行って蔵元や小売店で直接買ったり、時にはメールオーダーやネット通販で個人輸入するしかありません。 チリやオーストラリア等のニューワールドの台頭、赤ワイン志向、フランスにおけるソペクサのような販促を支援してくれる機関の不在など、様々な要因が絡み合い、日本でのドイツワインの影がすっかり薄くなってしまっているのは悲しい限りです。 ところで皆さん、ドイツワインといえばどんなワインを思い浮かべますか?黒猫や聖母のラベルでしょうか?「ドイツワイン=安価で甘いワイン」という初心者向けのイメージだとの意見をよく耳にします。 しかし、現在ではそんなワインばかりではありません。ここ20年で大きく様変わりしました。個々の小規模ワイナリーの躍

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